北海道新聞帯広支社
Hokkaido shimbun press Obihiro branch

「懐かしい味」 福井 えり子(63)=帯広市*帯広教室 2018/05/16

 『十勝野』を読んでくれている友人から、お礼にと「栗まんじゅう」が送られてきた。私が食べたいなと、リクエストしたからだ。岩見沢から栗山へ出向いて買って来てくれたのだ。
 私が栗山町に住んでいたのは40年近く前のこと。街並みもずいぶん変わったらしく、以前住んでいた場所もよくわからなかったよと彼女が言っていた。
 今でこそ、栗山監督のおかげで有名になったが、昔は名前も知られぬ町だったと思う。ただ、9月の末にある秋祭りは盛大だった。道内で最も遅い祭りと言う事で、香具師が全員集合するのだと聞いた。
 露店がたくさん並び、サーカスや見せ物小屋、オートバイの曲芸も来た。すごいエンジン音を立ててグルグル回るのは怖かった。
 一番の楽しみは、おもちゃ屋さん。冷蔵庫や洗濯機などのプラスチック製の物がいっぱい並んでいる。親に、触っちゃだめだよ、と言い聞かされているので見ているだけだったが、夢の世界にいるようだった。
 そうそう、栗まんじゅうの味はどうだろう。白あんの中に栗が入っていて香ばしい。懐かしい味だ。
 以前は、透明なセロハンでくるまれていただけだが、個別に乾燥剤つきで包装されている。箱にはなんと「北海道名物」と大きく書いてある。「栗山名物 栗まんじゅう」からずい分昇格したものだ。


 

 

北海道新聞社ページへ
戻る