北海道新聞帯広支社
Hokkaido shimbun press Obihiro branch

「天はみている」 松田 孝志(63)=帯広市*帯広会場 2017/11/22

 お盆前、一人実家に行き、父の仏壇の整理と書類の確認を行っていた。ローソクに火をともし、線香をあげる。書類を一つ一つ確認しながら、ふと仏壇に目をやると左側のローソクの炎が揺れていた。その時は、父が天国で泣いているのではと思った。
 母を病院に連れていった時、待っている間に事の詳細を告げた。仏壇を私の家に移動させることにした。
 応接室に仏間を作る修築をし、仏壇屋さんに運んでもらうことにした。毎日、ご飯と水をあげ、お供えは家計費で負担することを家内と確認し合った。
 仏さんと霊にやたらと詳しい顧問先の社長さんにローソクの話をした。右が揺れると仏さんが成仏できていない。左が揺れると生きている方の日々によろしくないと言われた。思い当たる節が何点かあった。
 その日の午後が仏壇の移動だった。滞りなく終わり、お供え物を家内が買いに行っている間、父の遺影を見てホッとした。家内が戻り、買ってきたものを供え、線香をあげ、手を合わせる。
「親父(おやじ)すまなかったな。一人にしておいて。これからは一緒だからな」
 恥ずかしい話、自分ほど霊感のない者はいない。その手の話も一切信じない。しかし、今回だけは天から見られているのを感じた。
 日々しっかりと八正心で生きていこうと思った。


 

 

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