北海道新聞帯広支社
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「『しんとく新そば祭り』に行って」 木嶋 伸一(69)=鹿追町*鹿追会場 2017/10/25

 昨年は台風で中止の「しんとく新そば祭り」。今年は無事開催され、私も行ってみた。
 以前は、JR新得駅にそば祭り会場行きのシャトルバスが来たが、今年は指定駐車場となった新得中学校発着である。
 2年ぶりとあって、会場は大変な人出だ。人気のあるそば店のブースは大混雑なので、とりあえず短い行列の最後尾に並ぶ。ひまつぶしに今年は阿川佐和子のエッセイ集『無意識過剰』を持参した。その軽妙な文章は時間を忘れさせてくれる。
 いつもこの日は寒いことが多いのだが今年は暑く、熱中症の人が出て救急車が来た。
 やっと順番が回ってきて、まずかけそば。2杯目にかしわそばを賞味した。新そばは、香り高いそば粉の風味と腰の強さが格別だ。ひと口食べると、出汁(だし)のきいた醤油(しょうゆ)味が口中に広がって、初秋の幸せここに尽きる。
 ひと休みして特設舞台を見に行くと、小学生の女の子が飛び跳ねてダンスをしていた。なかなか上手で、アイドル並みである。
 恒例の「椀(わん)子そば大会」もあり、出場者は必死に食べていたが、あれではそばの味も分かるまい。私ならこれには出たくない。
 気がつくと、人気ブースの行列がずい分と短くなっている。せっかくなのでもう一度並んで、3杯目のエビ天そばを頂いた。
 「しんとく新そば祭り」はいつも大盛況だ。やはり、そばは鹿追より新得の方が有名なのかと、軽く嫉妬さえ覚える。頑張れ! 鹿追。
 でも新得の皆さん、大変ご馳走(ちそう)さまでした。


 

 

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