北海道新聞帯広支社
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「学生時代」 佐藤 みつい(62)=帯広市*大樹会場 2017/06/14

 つたのからまるチャペルでというあのなつかしい歌が、久しぶりにテレビから聞こえてきた。4月12日、ペギー葉山さん83歳の訃報のニュースだった。私はこの「学生時代」に、4年間の高校生活を後押ししてもらっていた。
 昭和45年、中学校卒業生が金の卵ともてはやされた時代だった。新潟の田舎村で見送られ、上野駅で乗り換えて、神奈川県小田原市に所在したカネボウ化粧品工場に就職をした。一日の仕事を終えての夕食後、寮の中に明るいペギーさんの「学生時代」が流されていた。学生へと気持ちを切り換えて、通学する時間を伝えてくれるいつもの歌だった。
 NHK学園高等学校の集団校として、工場に併設された校舎で授業を受けた。仕事の疲れと食後の眠気で、よだれを垂らしながら眠ってしまう生徒が多かったが、先生も事情が分かっていて、きつくは怒らなかった。そんな中でも提出するレポート用紙に、早く17歳、18歳と書きたかったことを覚えている。
 この歌とともに、なつかしい友の顔がひとりひとり浮かぶ。親交がある学友と、還暦に小田原で会いたいねと言っていたが、定年になっても仕事は辞められず、まだ自分の時間がとれずにいる。65歳の退職後の夏には会えるよう、今からこつこつと計画をしている。その時には、この「学生時代」をみんなで心ゆくまで歌いたいと思っている。
 ペギー葉山さん、ご冥福をお祈り致します。


 

 

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